ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

亡念のザムド各話を勝手に解説していくシリーズ 第17話

配信にて全話視聴済みのrivfiがネタバレにならない程度に、テレビ放映された回の分かりにくいところ、今後に備えてちょっと大事なところなどを書いていくコーナーです。あくまで私の勝手な解釈なので間違ってたらごめんなさい。


ずいぶん間が空いてしまいましたが、久々更新する。
やっとこさ17話です。関西なんて二週間以上前のことなので忘れちゃってるかもしれませんが、大事といえば大事な回なのでどうにかフォローを入れていきたいと思います。
あ、あとここまで来たら、公式サイトの用語解説見ても大丈夫。きっとこの先についての大事なネタバレはないはず。


〜色々と解説〜

  1.大巡礼ってなにさ?
冒頭のアザミと汗馬の会話の中にも登場したこのキーワード。
今までも語られてきたように教祖たるサンノオバの、つまり言い換えればルイコン教信者の人たちの最終的な目的がコレ。
この大巡礼というのが実際何をなすことなのかということはまだ語られませんが、汚れた魂を浄化するみたいなことがアザミから今回語られていましたね。


  2.どうみても変態仮面おかしな恰好をしているアキユキをみなさんが不思議がらないのはなぜ?
須磨子さんたちがいるアマウの原は何かの療養施設のようです。もしかしたらホスピス的なところなのかもしれません。
須磨子さんもちょっと感覚が人と変わっているというか、精神の病気だととってもおかしくないような描かれかたをしています。(薬じゃ治せない、とか)
そういった、いわゆる変わった患者さんをたくさん受け入れる場所だからというのがあるのでしょうね。


  3.結局、ハルはどうして捕まってたのでしょう?というかスカッキがわからん……
おそらく、ハルを監禁していたのはアキユキ捕獲用の人質という意味合いが大きいのではないか、と思います。それと逃げられたらせっかくサンプルとして使えそうなミドリにも逃げられる可能性がありますし。
実際、特に尋問をしてるわけでもなさそうでしたし、まだ秘密があるのか。という趣旨の垣巣の発言も既にハルから得られる情報はないという風に判断してるからこそ出るものでしょう。
問題はスカッキの行動ですが、簡単に言ってしまえば、ハルの若さにイラッときたから、でしょうか笑”
言ってしまえば、スカッキはハルに嫉妬していただけで逆恨みっぽいところがあったのですが、今回ハルが大技を決めて垣巣のヘタレな部分を表に出させたので見直した、ということで。
まぁ女心は複雑なのよ、ということでかんべんしてください。


今回は淡々とお話が進むので特に?マークが浮かぶことは少なかったのではないでしょうか。


〜チェックポイント〜

  1.ナキアミは歓迎されざる客
ナキアミは故あってテシクの里から離れたということは既に述べられていましたが、実際どういうことがあって伊舟の元に身を寄せたのか、ということについてはいまだに明かされていません。
最後に登場した金色のたてがみを持つ少女こと、クジレイカの台詞「どんな人間でも客は歓迎するわ」からも、どうやらあまり良いようには思われていないことがわかります。
そのあたりのナキアミの考え方が次回18話、19話のやり取りの中で重要になってきますのでちょっと意識しておくといいかも。


  2.アキユキの名前
仮面をかぶったアキユキは自分の名前を思い出すことができません。
これは何度か書いてきたようにこの作品の世界の中では名前というものが存在を規定するのにとても重要であることが分かります。いわゆる唯名論ですね。
須磨子さんが名前を思い出せば仮面もとれるだろう、という台詞を言っていましたが、あながち間違いではなく、むしろ、名前がない、我を忘れているからこそアキユキは仮面を被っているのですね。さてアキユキは我を取り戻すことができるのか。
また、気になるのは黒目玉こと影童子。彼も名前がないということですがそれはどういう意味なのでしょう。


  3.アキユキの役割
アマウの原でアキユキが行うことになった手紙を届ける仕事。
これはザンバニ号で彼がやっていた仕事でもありますが、仲介者、調停者としてのザムドの役割を体現していることでもあります。
この行為や須磨子さんとのふれあいを通して、アキユキは言葉を取り戻しているように見えますが、これは逆に名前がなくてもある行為、役割のためであれば存在し得るということの表現であるように私には思えます。
要するに、我を忘れたままでもザムドとしてはやっていけるということですね。
また、ここで気になるのもやっぱり影童子。届かなかった手紙、届かない思いを食べてしまう、というのは二者を結び付けるザムドの立場とは正反対です。
さて、こいつの正体は。



こんな感じでひとまず。
他にもヤンゴが欺くという言葉を知らない、ということや「敵について」の朗読など気になる点はありますが、ネタバレを書いてしまいそうなのでこのあたりで。
18話もすぐ更新したいと思います。
しかし、今回17話は各人に道が見えた、新しいスタート回でもありますね。



16話のはこちら↓

やっとこさ出来た18話の解説はこちら↓