亡念のザムド各話を勝手に解説していくシリーズ 第5話
配信にて全話視聴済みのrivfiがネタバレにならない程度に、テレビ放映された回の分かりにくいところ、今後に備えてちょっと大事なところなどを書いていくコーナーです。あくまで私の勝手な解釈なので間違ってたらごめんなさい。
このあたり(4〜6話くらい)は、設定とか今後しっかり押さえておきたい部分とかが多く出てくるんですが、どこまで説明すればいいのか難しいなぁ。
特に今回はヒトガタと尖端島の軍部(極東自治区)に関して大事なことがいくつも出てきたので、どうにか触れていきたいと思います。
〜色々と解説〜
1.あの可愛らしいヒョウタンみたいなのは何?
オンゴロといいます。ロッパと並ぶマスコットキャラクター。
船の守り神みたいなものとしてゼーゲンドォに扱われていましたね。私も視聴一周目はあの種みたいなのから生まれる、といったことくらいしか分かりませんでしたが、どういったものなのかということに関しては次項で。
2.ゼーゲンドォからナキアミがもらった種は何?リュウゾウが持っていたものと同じ?
リュウゾウが持っていたものもナキアミがもらったものも同じものといっていいでしょう。
ややこしいので、あの種(ウツツダマ)には命の源たるエネルギーが詰まっているということさえおさえておけばOKです。そのエネルギーから生まれたのがオンゴロみたいですね。だから種から生まれるんで咲いたっていう表現をしているのでしょう。また、本質的にはオンゴロとヒルコは同じものということになっているみたいです。
また、その命のエネルギーを使えばヒルコを持つ生き物(ヒトガタ、ザムド)の力を抑えることが出来ます。ゼーゲンドォは30年ものだとか言ってましたが、ワインみたく古けりゃ古いほどいいものなんでしょうかね?
公式サイトの解説を見るともっと詳しい設定があるようですが、ぶっちゃけた話、上記のことを理解していれば問題ないので言及しない。といいつつ註の中に書く。*1
さて、なぜそのウツツダマ(正確にはネツコダマの種)をリュウゾウが持っていたかということが気になるところですね。
3.え、設楽さんどうなったの?死んだの?
たぶん、この作品で出てくるキャラクターの中で一番悲惨な扱いを受けているのは彼女ではないかと。
設楽さん、地味に一話から登場してたんですよ。公式サイトの視聴方法のページをみると背景に1話のバスの中のシーンの絵がありますが、ハルの右側で寝てるのが彼女です。
汗馬博士のもとでのヒトガタ実験の犠牲者になってしまいました。汗馬が言っている最初の志願者というのが彼女。あくまで志願した、と言ってるのは汗馬だけで本当に彼女が志願したかどうかは分からないところが黒い。
ここで注意するのは、自治区に捕えられている実験体ザムドから抽出したヒルコを実験で使いましたが、正式なヒルコの生み出し方ではないので*2そのヒルコを植え付けてもザムドにはなれないということですね。
前回、北政府の兵器がヒトガタと書きましたが、汗馬博士もナキアミのようにテシク出身(テシクも元々は北にいた民族)ということでヒルコの扱いに関する知識があるため、普通南の軍では扱えないヒトガタに関する事案を極東自治区は扱えるんですね。
解説はこのへんで。というか今回はチェックポイントが多いんですよ。
〜チェックポイント〜
1.雨
ハルとフルイチが、設楽さんヒトガタに襲われた時は雨が降っていました。今後も雨はハル、そしてフルイチにとって重要な場面で降り続けることになります。垣巣が設楽さんヒトガタを殺す場面で雨がやみ、天気自体は晴れ渡るわけですが、それがフルイチたちにとって本当の晴天なのかどうかは分かりません。
2.手紙としてのひまわり
元々ゼーゲンドォのところにいた少女が持っていたひまわりをいつのまにかナキアミが譲り受けて、今回伊舟への手紙として使ったわけですね。郵便船の中での手紙ということで大事なシーンなので初のCパートです。
文字が書けないナキアミが言葉の代わりに送ったひまわりですが、この手紙、メッセージとしてのひまわりは後に再度出てきます。
ナキアミが送ったようにひまわりに込められているメッセージはどういう意味になるのでしょうか、覚えておいてほしいと思います。
3.アキユキの成長
アキユキがザンバニのメンバーに溶け込んでいることからも分かるように、いつのまにか時間が結構経っています。そのためアキユキの成長がここでも描かれていますね。分かりやすく書かれている方がいらっしゃったので再度引用。
今回、アキユキは「手紙を書いて」、「手紙を送って」、「手紙を届け」ました。〜〜
郵便制度に限りませんが、手紙というのは必ず3つのアクションを要します。つまり、「手紙を書く&送る」、「手紙を届ける」、「手紙を受け取る」。 〜〜
アキユキはザンバニ号と同じ機能を果たしてしまったワケですね。
それは、アキユキがザンバニ号に慣れて打ち解けてきたという意味を勿論持っているワケですが、それとは別に、何故「国際郵便船」が「家」という役割を持っているかというと、それは「人の思いを体に通す」という、「ヒルコの思いを体に通す」という、「ザムドの在り方」に直結し、更に「魂の在り方」に繋がってくるからなんですね。http://d.hatena.ne.jp/AlfLaylawaLayla/20090510/1241900298
というわけで、アキユキは手紙(自分の気持ちを届ける)ということを通して成長していることになります。さて、この時点でアキユキの手紙に関して抜けているアクションがひとつだけあります。手紙を受け取るということです。
さぁ、果たしてアキユキの手紙はハルのもとへ届くことになるのか。
4.クジレイカ
ゼーゲンドォが言うように元々はナキアミがテシクの長となるべき存在であるようですが、なぜかナキアミはザンバニ号というよく分からない所にいるんですね。そこで彼女に代わってテシクをまとめているのがクジレイカ。
しばらく出てきませんが重要人物なので頭の片隅に置いておいてください。
5.垣巣と周りの人間たち
垣巣がバラドール戦役においてリュウゾウさんと縁があったのは描かれましたが今回、彼はリュウゾウさんに袖にされてしまいましたね。この二人の関係がどうなっていくかというのも見どころの一つです。
さて、気付きましたか?リュウゾウを待っている時に垣巣が食べていたリンゴに。
わざわざ皮をウサギちゃんカットにしてありましたよ。まぁかわいらしい。リンゴを切ったのはおそらく彼の秘書官のプロイ・スカッキですよね。
汗馬博士に関しては次の項目で。
6.汗馬とその台詞「既に我々は永久(A級?)なる戦犯だ。ならば加害者として前線に立ち、この戦争を終わらせようではありませんか。」
マッドサイエンティストの顔が出てきた汗馬ですが、この言葉が思わぬ形で彼の元に返ってくることになります。要注目。
さて、この台詞がでてきた場面で分かるように既に垣巣は直接指示していないとはいえ、極東自治区司令としてヒトガタ実験に携わり、その手を汚してしまったことになります。
泥が跳ねたことを気にするくらい潔癖である彼が、潔癖であるがゆえに非人道的な行いをも良しとする軍人としての責務を全うしていこうと設楽さんを殺すことで決心するんですね。
7.泣き止め。
ナキアミの名前の由来。今後もナキアミ自身がその台詞を口にすることになります。さて彼女は本当に泣き止んでいるのか。
8.相手と向き合い拒絶せず自分の力にしてしまう
一話にも出てきた心武道(ハルとフルイチのやってたやつ)の心得ですが、これはアキユキのともに生きるという答えともほとんど同じ意味ですよね。
これを口にしていたフルイチはそのように振舞う事が出来るのか。
こんな感じで。うわぁ今回更に長いなぁ。先が怖い。
4話はこちら↓
6話はこちら↓