ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

亡念のザムド各話を勝手に解説していくシリーズ 第3話

配信にて全話視聴済みのrivfiがネタバレにならない程度に、テレビ放映された回の分かりにくいところ、今後に備えてちょっと大事なところなどを書いていくコーナーです。あくまで私の勝手な解釈なので間違ってたらごめんなさい。


というわけで『亡念のザムド』三話です。
ここからは私が配信時に見た際の感想ログみたいなのが手元にあるから、ちょっとは作業が楽になるかも。
内容に関してですが、この回はアキユキが一番エウレカセブンレントンに近いかもしれない。あとザンバニのクルーもゲッコーステイトのノリに近い気が。
それと、個人的には、OP、EDはテレビ版、配信版を隔週放送なんじゃないかという予想というか願望が当たったみたいで嬉しい。
では本題、解説とチェックポイント。


〜色々と解説〜

とはいってもこの回はザンバニ号メンバーの顔見せ回としての役割が強いと思うのでそんなに説明すべきことはないんですけどね。


  1.バラドール戦役ってなんぞ。
なんかものすごく重要キーワードっぽく出てきてますが、そうでもない。
そのまんま過去にあった北政府と南大陸自由圏の戦いのこと。
南側に尖端島がついてるからといっても、尖端島の人達が当時どっち側の所属だったかってことは関係ないようです。
こんな感じで用語の重要度のブレが激しいのもザムドらしいといえばそうかもしれないですね。


  2.「お前を生かしているのはそのバッケツシン(抜血針)だ」っていうナキアミの台詞ってどういう意味?
抜血針とかナキアミのふしぎ技術は気にしてもしょうがない*1のですが、この発言の意味はよく分かりにくいかな、と。
おそらく抜血針はヒルコの力を抑える効果があるのだと思います。
前回の解説でも書いたとおり、ザムドは考えたり、精神が安定していないと石化してしまうか、我を失うかしてしまいます。
なので、ザムドとして未熟なアキユキが今抜血針をとってしまうとどうにかなってしまうのは目に見えています。
このあたりのヒルコがどうのザムドがどうのというのは、次回ちょっとだけ語られるのでお見逃しなく。
それと、説明がないので分かりにくいですが今回アキユキはザムドになった時のことの記憶を失っている様です。
で、ナキアミにヒトガタから助けてもらった時の「考えろ」の台詞で思い出す*2、と。
というかナキアミもザンバニメンバーももうちょっと説明してやれよ、とは思う。


  3.「ザムドはヒトガタを引きつける」ってどうして?
確か、ヒトガタに関しては六話くらいで言及がありますが、どうしてザムドを追いかけるのかという理由は語られずじまいだったと思うので今回私の意見を述べておきます。
ヒトガタは実は人工培養されたヒルコを生き物に埋め込むことで産みだされるものなんですね。
そのヒルコはあくまで人工培養されたもので完全なものではないので、ヒトガタは純粋なヒルコを持つザムドを狙うということではないかと思います。
で、ヒルコって結局なに?っていうのは次回分かりますよ。


〜チェックポイント〜

  1.ザンバニメンバーの役割
冒頭にも書きましたが、今回は非常にエウレカセブン初期の雰囲気に近い。ただエウレカゲッコーステイトザムドのザンバニメンバーの役割は似て非なるものです。
ゲッコーステイトはなんというか大人になりきれない大人って感じでしたが、ザンバニの面々はもっと家族というイメージを強めていると思います。
そのあたりについて非常に上手く書かれている方の記事を見つけたので引用させていただきます。

ザンバニ号の中にヒノキ丸という子供がいて、ユンボという母がいるように、その中で既に「家」としての側面を持っています。
伊舟さえも、単に性別が女というだけではなく、股を広げて座る、タバコを吸うなど、成人女子としての側面が強調されており、また「家(=ザンバニ号)」を守ろうとする姿は、一家の長そのものであり、「処女性」を失って「母」として機能しています。
ナキアミは、「ザムド」という望まれない生を祝福する存在であり、それを育てる技能を持っているという点で既に「母親」または「代理母」として機能しています。
余談ですが、今回の第3話でヒトガタに食われた主人公アキユキを、ヒトガタの腹(まあ背中でしょうが)を割って、再度「生きたいか(=生まれたいか)」と問い直したのは、帝王切開のメタファーであり、ナキアミ助産婦のような位置づけでもあるのでしょう。
で、最後に、母親(=ナキアミ)が子供(=アキユキ)に差し出した「苦いキコン湯」を改めて受け入れるワケですね。それがまた、実に苦い。なぜなら、それが「新たに生まれた世界の痛み」だから。
主人公アキユキが新たに生まれた「家」、新たに得た「家族」の中で何を見るのかが楽しみでなりません。
 

亡念のザムド第3話感想&備忘録「偽装 国際郵便船」 - 日がな一日ラらラら日記はーてなっ!

すげぇ!!ちょうわかりやすい!!しかも三話時点なのにすごい的確!!


これに追記させていただくなら、ナキアミは「母」(代理母)、「助産師」に加え、更に彼女自身も「娘」としての役割を持っているということと成長した「子」はいつか「家」から出ていくことになるということです。
それに見合った展開が待っておりますよ。


  2.ツマカテ!!とかアキユキの服とか
食事シーンで出てきましたが、『慎ましき糧より豊かな生を』というルイコン教の文句ですね。
これ実は結構な意味を持ってるのではないかと勝手に今後の展開と結びつけて私は考えているのですが、他にもちょくちょく出てくる定番台詞となるので覚えておくと面白いかも。
アキユキの服が雷魚っていう人のおさがりっていうのも後々になって見返すとよく出来てるなぁと思う所です。


  3.先端島の面々の動き
やっぱり一番はアキユキの腕章ですね。この腕章をハルがアキユキに渡せるかどうかというのが今後の一つの見どころ。
そして、ギスギスしている似たもの夫婦がどうなるか。
あとラストに出てきたリュウゾウが持っていた種がやっぱり気になるところでしょうか。
あの種はナキアミが培養していたものと一緒ですよね。


今回はこんなところでしょうか。
軍の垣巣についてとかは触れませんでしたが、たぶん劇中述べられたことくらいを把握してればOKかな?


二話のはこちら↓

四話分書きました。↓

*1:アニメだし

*2:「二度も助けられた。」という台詞で分かる。