ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

亡念のザムド各話を勝手に解説していくシリーズ 第20話

配信にて全話視聴済みのrivfiがネタバレにならない程度に、テレビ放映された回の分かりにくいところ、今後に備えてちょっと大事なところなどを書いていくコーナーです。あくまで私の勝手な解釈なので間違ってたらごめんなさい。

じわじわ話が佳境に入ってきました。胎動窟にそれぞれのキャラクターが集結していってます。
というわけで、公式サイトのPV↓を見ればいいと思います
     http://www.jp.playstation.com/movie/xamd/asx/xamd_PV_verC.asx
このPVはちょうどこの辺りの話が配信されたころに公開されたものです。(確か21話の配信直後だったはず)
終盤の見せ場をチラッとドパッと放出してるので見てボルテージをあげればいいと思います。
ではいつものように解説とか諸々を。

〜色々と解説〜

あんまり今回の話だけを見たときに出てくる新しい疑問はそんなにないと思うので、このあたりで状況の整理をしてみましょう。既に群像劇として描かれる比重がかなり高くなっているので各自のキャラクターの目的などが分かりにくくなってきてるんじゃないかな、とも思うので。
一応、20話までに出た情報だけで整理してるはずです。



前提…ヒルケン皇帝に対抗する手段としてルイコン教で伝えられている大巡礼という儀式がサンノオバの手で胎動窟というところで行われる。


アキユキとハル…尖端島に帰った際(14話)にザムドの力を使いすぎ、我を失っていたアキユキでしたが、白髪の少女(ナズナ)の言葉に導かれたハルと合流し、名前を呼んでもらったことでついに復活。ついでに羽も生えるようになり、ザムドとして完全覚醒。そのまま二人はナズナの言葉(アキユキの場合はヒルコの声も)に従い胎動窟へ。今回、シロザ(最後に出てきたうさんくさい白髪笑”)と出会ったことで次回、世界の真実に迫ることに。


ナキアミたち…12話にて影童子というかヒルケン皇帝に認識されたため(タマヨビの力を持っている関係だと思われ)ザンバニを離れ、ヒルケンと相対するためテシクの里に戻る。しかし、クジレイカ達はルイコンの教えを破り、直接ヒルケン皇帝と戦おうとしていたため里を去ることに。サンノオバに会いに行くため胎動窟へ。


クジレイカやテシクの人…村自体は北帝国にも南政府側にも、赤宙石資源を目的として狙われている様子。ただ元々、テシクの民族は胎動窟に住んでいたが北帝国に追い出された経緯があるのでヒルケンと戦うことに。クジレイカも独自の方法でザムド化したが、その維持には丸薬が必要っぽい。


垣巣とか尖端島(というか南大陸自由圏軍部)…北政府との最終戦争準備中。大巡礼にヒルケンも現れるはずなのでそこを叩くため、胎動窟での決戦を計画。その一貫でハルの妹ミドリも実験に参加。どうやらヒルコの移植は既に済んでしまった様子。


伊舟と雷魚…20話では出番なし。元々北政府のレジスタンスをやっていた様だが、なんらかの理由でそのことを隠し、郵便船稼業をしばらくやっていたのがザンバニ号。 ようやく伊舟が腰を上げたがユンボがうるさいので二人だけで戦いに行くことに。


このくらいかな。あといくつかいつもみたいのも書いときましょう。
  1.なぜテシクの里は襲われてるの?
そもそも北政府と南自由圏が戦争してる理由が本編ではまったく描かれずに、公式サイトの用語集などでしか推し量れないっていうのがこれの一因でもあるんですが。
そもそもこの戦争の理由は上にも書いたとおり、浮遊資源になる赤宙石の獲得を巡って、というものです。
19話にてナキアミたちをクジレイカが案内している時の台詞にもありましたが、テシクの里の近郊にはその赤宙石が豊富にあるようです。(雪山の中でも里が温かいことの理由にも挙げられていました)そこを北側も南側も狙っているようですね


  2.アキユキと新しい白髪キャラは会ったことあるってそんな描写あった?
ないです。アキユキが聞いているヒルコの声に関しての描写もそういえば全くないですね。ただ、アキユキ、というかザムド大巡礼に際して胎動窟の前に現れた、というのはあるべくして仕組まれた運命の様です。
カッキー声のこの白髪新キャラ、本編中で名前がでてくるのはかなり最終回近くになってしまうのですが呼ぶのに困るのでシロザと先に名前を書いちゃいます。
今まで出てきた他のジバシリと比べて俗っぽい感じがいいですね。


〜チェックポイント〜

  1.今回のテーマ
今回のお話の裏テーマは涙なんじゃないでしょうか。色んな人たちが色々なことを思って泣く。テシクの里が襲撃されたときに石像までもが泣いてるかのように傷が付いている。
色んな人たちが色んなことを思って泣く中で、最後にナキアミが泣きやめというんですね。
ただ、その制止が為された後も泣いてる人間がいて、それは自分のエゴを守るためだけに泣いている汗馬だけという。汗馬といえば、五話にて彼が垣巣に言い放っていた「加害者として前線に立ち、この戦争を終わらせようではありませんか。」の台詞が見事に垣巣から汗馬の元に返されましたね。
今後の展開にも関わってきますが、これは垣巣が冷たい人間になってしまったというわけではなくて、垣巣は任務のために自分を押し殺して軍務にあたっているだけなんですね。一方の汗馬は元々五話の時点でも保身としての立場しか考えていないのにあの台詞を吐いていた。その時とベースは変わらぬまま今は自己の正当化だけを考えて立ち回るようになったんですね。



  2.ヤンゴの役割
当然のことながらヤンゴもザムドです。この世界におけるザムドは何度も書いていますが調停者としての役割を負っています。
そして、特にヤンゴは(ナキアミにとっての)案内人としてのポジションを担っているんですね。
今回のAパートラストの「そっちは前じゃない」もそうですが、そもそも彼は初登場の時からナキアミに道を教えていましたね。今回のようにナキアミが道を間違えそうな時にそれを引きとめてあげる。前回のテシクの里での会食時のようにナキアミを守ってあげる。そんな役割を負っているヤンゴ。
ただ、案内人はあくまで道を指し示してあげるだけで、最終的には旅人自身がどの道を行くか決めるのですね。クライマックスを前にこの二人はどのような活躍を見せるのか。さてはて。


  3.尖端島サイドの動き
ちょっと後半分かりにくいところがあったと思いますが、後半オッサン達が何をやっているかというとナズナ(というかアザミですね。我が身の代わりに実験を、とも言ってましたし)の言葉を元にミドリの奪還計画を立てているわけですね。
ハルとミドリの父親であるジンイチロウが良いキャラをしてます。彼とリュウゾウの関係も、ありえたかもしれないアキユキとフルイチのように見えますね。
ただお父さん、ムリだよ……
確実にヤブ医者のバカ息子に持っていかれるよ……今週見ててもただの新婚にしか見えないよ……
そんな風に男どもがやってる内に久々出てくる笹村のおばあちゃんですよ。なんだあのピースサイン


そんなこんなで東京MXの放送には間に合いませんでしたが、次回は下手をすれば19話よりもロマンス開花してしまいます。
良いサブタイだ。



19話の解説はこちら↓

21話の解説はこちら↓