ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

さっき紹介されたばっかりみたいだけど。

少女が知ってはいけないこと
片木 智年
PHP研究所
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やばい、ちょう読みたい。
グリム童話にしろ、なんにしろ物語ってのはどんどん形を変えていくものだと思うけど、その一番初期の形がかなりドラスティックなものであるっていうのは個人的にとても興味があることでして。
世界の物語における共通項っていうのはそのまま人間の精神の共通項になると思うんですよ。


物語論っていうか記号、象徴に関する記述も多いみたい。

少女論のフリをしているものの、本書は物語論、しかもアニミズム的説明知まで深堀りしている学術寄りの論文集。ギリシア神話や北欧伝承、古事記、ディズニー映画「美女と野獣」を読み解いて、「説明知としての物語」を詳らかにしている。

女性の体の性的所有や、相互束縛の契約としての結婚システムを成立させるためには、女は無知であるほうが望ましいとされていた。その戒めとして、「知ろうとする」女が災厄を招くストーリーが生まれたのだという。知を得ようとする女の侵犯こそが、人類のさまざまな不幸の根源にしたい意思こそが、そういう物語を生んだんだとするんだ。

 つまり、「無垢な少女」が市場価値を持つために、肉の悦びや妊娠出産、結婚生活の現実を「知ってはいけない」とするオスイズムを読み取ることができる。

ちょうよみたい。