ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

再生の物語を描くのならばルーツを示さねばなりません 『京騒戯画』2話

タイトルにもしましたが、京騒戯画がナレーションの言う通りある一家の愛と再生の物語であるならば、まずそのルーツを示さねばなりません。
前回が家族及び鏡都のルーツであるのならば、今回は主人公であるコトにスポットをあてた話と言うことが出来るのでしょう。
そして次回以降、鞍馬たち他の兄妹にもスポットをあてていくわけですね。
とはいえ今回第二話『やってきたのは妹』、劇中説明だけだとそもそもコトが妹であるかというのが分かりにくいかなーと思います。
公式サイトや動画サイトの配信ページで記載されているあらすじではどういうお話であったのか非常に簡潔にまとめられていますが、この文字解説で理解したつもりになるというのは癪であると言いますか、こういった作品外の補足がなくても作品内だけで十分に先生と家族である様子が描かれているのでテレビ放送だけで見ている人も問題は全然ないと思います。


さて今回は前回までと違って派手な目を引く演出は控えめですが、ところどころがとっても上手いですね。赤目の強調、場所の切り替わり方とかブロックノイズ、面連中が喋り出す時の色の切り替わりなどなど。
割とアニメでお約束なキャラ二人が画面に入るように顔がすっごい近くにある画面に対して「近い」とツッコミを入れるのが面白かったり。
特に元々コトと先生がいた世界がどういうものなのかという説明がこっそり出ているのですがそれはあんまり大きくクローズアップされることはなさそう。


「君は本当に泣き虫だなぁ」というのが石田さんの別作品でのキャラの台詞にありましたが、その涙はどこからくるのかというのが今回の一つのポイントでしょうか。
先生が顔を隠して寝ているのも、コトが以前泣き虫であったのが強くなったことも、果ては八幡くんがコトに勝てずに泣いているのも全て家族に起因するものです。
私の秘密も、私たちの秘密も、すでに明らかではあるけれど、まだ家族が再生(揃いぶみになる)する前であるから、「秘密」のままで良いんですね。そもそもなぜ先生が秘密にしているかというのが謎であったりするのですが。


というか今回隙がなさ過ぎてぶっちゃけた話、あまりここで書くようなことがないという笑。
これから兄弟たちにクローズアップして行って前半が終わることになるようですがはてさてどうなるか、期待して待ちたいです、うん。
とはいえ今回で0話にもあった三人議会のシーンがあったことで今回のテレビシリーズは0話PVとやはり設定がそのまま地続きでないことがはっきりしましたね。PVだとあの会話シーンは誕生日のお話でしたし。
むしろ、コトも含めてある一家であるのならばコトの「早く帰りたい」がどういう方向になるのか分からなくなってきました。
気になるのはどうやら先生(稲荷)が徐々に小さくなってきているように見える点、鏡があるのに何故鏡都に先生はいけなかった(逆に何故コトは行けたのか)ということでしょうか。後者は黒兎=古都が大きくかかわってそうですが、そういえば三人の子供たちはやっぱり仏の姿を借りた母のことしか知らない様ですね。

こんなところでちょっと短いですが、今回はこんなところで。