ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

高橋留美子展に行って来た


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色々とかこつけて高橋留美子展へ行って来た。
なんていうか世代的に私は『うる星やつら』とか『めぞん一刻』とかの作品のピークだとか、いわゆるオタク史やマンガ史の中で高橋留美子っていう方の作品がどういう意味合いを持つかっていのは分からないんだけど、それでも一人の偉大な作家さんが何十年も週刊連載というありえないようなペースで仕事をこなしてきた足跡みたいなものは感じ取れたような気がする。


しかし、この間コンビニにおいてあったサンデーが新連載が載っているからといってああいうところでガラスケースの向かい側に展示されているのを見るのは何となくおかしかった。



あんまり高橋先生の作品の変化とか個々の作品の深い部分とかに関しては全然無知なので、詳しい方にとっては相当的外れなコトになるかもしれないけど見てきた印象をちょっと。


やっぱりすごいな、と思ったのはカラーの使い方で水彩絵具や色鉛筆でとても丁寧に塗られていた。
で、意外とこの色の付け方が昔から変化がないみたいでかなりはやい段階からそれに関するノウハウは完成させたのだろうか。うる星あたりのころのカラー絵だと水彩絵の具の水で紙が傷んでしまっているものが幾つかあったんだけど、それ以降のものだとそういったところがなくなってた気がする。
たぶん水彩色鉛筆とかに切り替えたんじゃないかと思う。
どうも私は響子さんのカラー画でのルージュの赤になじみがないなぁ。
すごいきれいだった。やっぱり印刷のカラーと全然違う。
あと影の入れ方や強弱の付け方がすごい繊細でこれは印刷ではなかなか分からないところだなぁと思った。


あともう一つ気になったのがコマ割りの仕方の変化。
各作品の生原稿が何枚か展示されていたのだけど、時代の変化もあるのだろう、どんどんコマの大きさが大きくなり、1ページあたりのコマ数が少なくなってた。
らんまとか犬夜叉がバトル要素が多くて、魅せゴマみたいなのを要求されたってのがあるんだろうか。というか最近の少年マンガの流れかな。
あと顔のバランスとか。今の絵柄はものすごくシャープになってるんじゃあるまいか。
なんていうか昔に比べて動かしやすい感じにしているのかな、と思った。


そういえば、うる星の新装版だか完全版だかに収録されたという他作家さんが描かれたラムのイラストも展示されててそれ目当ての人もいくらかいたような感じがする。
久米田先生の本気が凄かった。あの人のカラーは本当に独特のタッチですてき。


実際に高橋先生が使われてたという雲型、三角定規とかも見られるようになっていてそれにしみついてるインクの量がどれだけ心をこめて作品を描いてらっしゃるのか分かる気がした。
すごいありがたい。見に行って良かった。