ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

曲がり角に来るたびにきっとその歩は進んでいるんです。



すげー、今日発売日なのにもうアマゾンでも品切れだ……
というわけできれいな明日美子キタコレ。ちょっとした感想書くよ。
中村明日美子先生の作品はどうしてもセクシャルな描写とかが出てきちゃうことが多くて万人にオススメしにくかったりするんですが、*1これはピュアピュアですよ、キッラキッラしてますよ。
まあ、それでもところどころ本人の隠れた趣味の片鱗が見えてきたりするわけなんですがね。なんだってわざわざこのご時世に幼稚園に通う幼女にブルマ描くやつがあるかいな。(おそらくガマンしきれなかったのでないか、1コマだけだし。))それとかどの話でも気持ちが完全に成就することなく終わってしまうところとか


この『曲がり角のボクら』に収録されている作品は主役にあたる人物とその相手役のキャラとの間に新しい関係が生まれるところでどれも終わっているように思う。
普通の作品なら主人公たちの間にある種の関係性が生まれてからやっと、僕達読者はニヤニヤしたり、ぴゅあぴゅあしたり、やりきれなくなったりできるようなピークを迎えるんだけど、この本に載ってるお話は関係性成立以前に読者の心をかき乱してくれるので明日美子先生はすごい。*2
短編でここまでの作品をいくつも描くなんてホンマに神様仏様明日美子さまやで。


何を書いても物足りないことになりそうなので一つだけ。今回は特に各キャラの目ぢからがすさまじい。同じキャラクターの目でもあっても、その絶妙なタッチで女の子を本当にかわいらしく描き、キュンとした気持ちを描き、驚きを描き、影を描く。眼だけでも並べてやりたいですよ。
本当にオススメする。言葉を尽くすよりも読めば一発で分かるハズ。
 

*1:オススメはしにくいが言うまでもなくものすごくいい。というか背徳的なことをキャラクターがやってても物凄く美しく見える。

*2:まぁ普段の先生なら関係性出来てからそれをブチ壊したりするんですがね。