ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

私にとって、これは違う意味でホラー



プピポー二巻出たので読んだ。
表紙に書いてあるピンク色の不思議生物から分かる通り、基本的にはぬるーい感じのマンガなんですよ。『でろでろ』から耳雄とかのバイオレンスな要素をなくした感じかな。
一巻の内容は特にオバケっていうかポーちゃん(表紙のピンク生物ね)を介して暗めの小学生が友達も出来て徐々に明るくなっていく、みたいなストーリーでまぁほのぼのできるんですよ。
でもそのほのぼの空間が、とてもあやうい不安定な地盤の上に立っている感じがしてとても怖いのです。ふとした拍子に恐ろしい世界に足を突っ込んで行ってしまいそうな。
だって私たちは知っているからです。押切先生が描くなにかがかけ違った世界にて起こる惨劇の恐怖を。



ミスミソウ』の作品の持つ怖さの源泉みたいなものと非常に薄い膜できわどく区切られているところに『プピポー』の世界の中心があるような気がする。
作品自体が怖いんでなくて、一歩でもズレると作品世界が恐怖に塗れてしまうのではにあかという風な別次元の怖さがこの作品にはある気がする。
今回の二巻で初登場した結城くんの力によってその傾向が一気に加速したと思う。
おもすれー。


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ホント最近の押切先生のオバケ観がどうなってるのか知りたい。