ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

百万回は言われているでしょうが

インデペンデンスデイはなんでこんなに面白いのだろうか。
 
どう考えてもコメリカマンセーな映画で、設定だけ抜き出したら何そのB級?みたいなのばっかりなのに。
 
とは言っても、実際あの映画はすごい。
たぶん各キャラクターのパートごととかで抜き出したら、政界ものとか家族ものとかSFホラーとか色んなジャンルの映画ができると思う。それをうまいこと一つにまとめて見せられてる。
それぞれのパートが意図的にあっさり、それにしては物語の基礎的な部分を外してないからあんな風にできてる。
 
それと緻密ではないんだけど、細かい伏線というかネタ振りを最初の方からしきすぎ、このあたりハリウッド映画らしからぬ、何度見ても楽しめる理由。
なんだ、あの酔っぱらいのおっさん、誰があのおっさんが最後あんなカッコよくなると思うかよ。
あのへんのカタルシスとかそれにつなげるための話の分かりやすさとかはハリウッド映画の基本要素だけど、実はそういう要素をしっかり入れられてる映画は珍しい。
 
アメリカ万歳要素満載なのに、これだけ受け入れられるのも凄い。
そんなにないよ、大統領が直接戦うって話は。まぁエアフォースワンとかものっそ肉段で戦ってるけど。
最後主人公が黒人と白人ってのも面白いよね、あと、世界で協力しようぜっていって出てくる国々とかなぜそのメンツなのかってことを考えたらさ。
 
そしてやっぱり外せないのが、最後の大統領が演説してるトコ。
アメリカの独立記念日、祝日を世界の記念日、祝日にしてしまおうぜって設定だけ聞いたらナニソレ?ってなるけど、あぁいわれると物凄い燃えるシーンになるから困る。
あれ実際にアメリカの人が見たらそれこそ、すっごいいいシーンなんだろうか。
そういう意味では、日本人にそういう共通の心の琴線みたいなものがないのはさみしいことなのかもしれないな。
 
 
あと豆知識で、そういうのに詳しい人には常識らしいんだけどハリウッド映画は上映されるときのアメリカ情勢を反映することが多いんだってね。
情勢が暗い時には暗い内容の映画が流行って、いい時にはそれこそ行け行けどんどんな映画がつくられるそうな。
いまだにプロパガンダ的な要素が強いってことかね。
そういう意味でインデペンデンスデイ公開当時のことを考えると面白いよ。
深読み上等。