ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

ダンディというだけある。


こないだも見たいなって書いてた、『大決戦!超ウルトラ八兄弟』見てきました。
行けるか微妙だったんだけど、なにやら舞台挨拶もあるということだったので、せっかくだし頑張って行ってみることに。




すいません、ウルトラマンなめてました……
チケット発売一時間前に行けばいくら舞台挨拶ありといえ公開初日でもないし、地方だし大丈夫だろうとタカをくくってましたが、映画館着いた時にはめっちゃ人が並んでました。
なんとか立見で舞台挨拶のある回に入ることができましたが、あと五分遅れて行ってたらアウトだったでしょう。


さて、映画感想。(ネタバレあり)
ストーリーの内容はというと、そんなに起伏にとんだものじゃなく、展開が読めちゃうものなんですが、そりゃしょうがない。
だってウルトラマンはあくまで子供向けの作品なんですもの。小難しく作るのは違うでしょうが。
それに、今回はあくまでパラレルワールドでのお話なので小難しい理屈の説明とか放棄してる感じでしたし、とにかくいろんなことは考えずに楽しんでもらえればいい、という感じで作られてるように思います。


いや、だからって大きいお友達が見てもつまらない作品では決してありませんでしたよ。
昔の作品しっかり見てたら分かる小ネタとかもりだくさんでした。
「タケダ♪タケダ♪タケダ〜♪」のCMなんて、僕でも何かで聞いたことはあっても直接、生で見たことなんてないですもん。他にもしょっぱなから石坂浩二さんのナレーションで始まるなどなど。
過去作品になんらかの形で関わってた人がちょい役でしばしばでてくるのは面白いですね。一目見るだけで思い出せて自分でもよく覚えてるものだなと思いました。
そういえば子供を連れていくのを理由にしてるけど、明らかに自分が見にきたって感じのお父さんも結構いましたね。


旧作を踏まえての展開ももちろんあって、例えば、ジャック(郷秀樹)の恋人のアキが殺されるという展開があるんですが、この映画でも意識不明になりはするんですが死なないんですよね。このへんはうまくパラレルワールドという設定を使ってるのではないかと。
そういえば、初代ウルトラマンからAまでのヒロインが四人ともダンディ4*1の妻として出演するんですが、調べてみると本当の親子が親子役で出演されてるパターンが多いらしいです。というわけで、もちろんハヤタ隊員とレナ隊員(黒部進吉本多香美親子)は親子になってました。
というかヒロイン陣はみなさんいまだ美しかったですけど、アンヌ役のひし美ゆり子さんが特に若かった。あれはもう由実かおるレベル。


とまぁ、パラレルワールドの設定で遊べるだけ遊んでる感じ。
ウルトラマンメビウスことミライだけは僕らが知ってるウルトラマンのいる世界から来てるのでハヤタ達の顔とかはわかるのですが、この作品に出てくるハヤタ達は異世界の同一人物(CLAMPっぽく言ってみる)なので当然ミライのことを知らないんですよね。
この辺、パラレルワールドものでお約束ですが、ダンディ4に自分が既知の人物であるていでミライが絡んでいくシーンは笑いどころ。
「忘れたんですか、ジャック兄さん。ジャックでダメなら新マン兄さん、帰マン兄さん」の台詞とか劇場中が爆笑。


そしてなにより、主役が長野博くん演じるダイゴなのですから平成三部作関係の演出が素晴らしかった。
最終話で帰ってこないダイナことアスカがちゃんと帰ってくるとか、ガイアだけ登場シーンであの衝撃で土が跳ねる演出があるとか、最後ウルトラマン全員がグリッターティガみたいに光に包まれるとか。
あ、出てこないと思ってたアグルだけど、アグルとして登場はしなかったものの藤宮がちゃんとでてたから嬉しかったね。
ちゃっかり出てたといえば、ハネジローが突然現れてびっくりしたよ。


ネタバレしすぎてもアレなので、舞台挨拶の感想も少し。
ダンディ4とティガさん、ダイナさんが舞台挨拶に来ていたのですが、みなさん冗談抜きでダンディだった。渋い。
今日は敬老の日だから、優しくしろとか黒部さん自分で言っちゃうし、みなさん面白い。
映画の収録が羞恥心ブレイクちょっと前だったのでつるの剛士くんが変な方向に行くとは思わなかった、とかジャニーズの人が一緒にいると写真が撮れないのでこの舞台挨拶が実は初の写真撮影アリの回だった、とか裏話っぽいこともちらほら言ってました。
子供に映画感想聞いといて、
『最近のウルトラマンと古いウルトラマンが一緒に戦ってて良かった。』
って言ったら、
『古いとはなんだ。』って文句返しちゃってた。だってしょうがないでしょうが。笑


いや、彼らも言ってましたけどホント40年を超えて愛され続ける作品ってすごいよね。
最初つるのくんが出てきて、『あ、羞恥心だ〜。』って言う子がいて、ちょっとさみしいというか時の流れを感じたんだけど、それでも同じ子がしっかり『あ、ハヤタだ。』とか『この人エースだよね〜。』とか言ってたのになんていうか感動した。
そういう意味でもこの作品、ウルトラマンの歴史っていうのを綺麗に描いてる作品だと思う。
それぞれの人物が、自分がパラレルワールドではウルトラマンだったっていうのを思い出すシーンで各テレビシリーズのダイジェストみたいのが流れるんだけど、あのダイジェストは反則。なぜセブンのとこで最終回のシルエットでのやりとりの場面を押し出すか、なぜガイア、アグル共闘シーンを出すか。
もうね、ものすごくカッコイイ。
最近はCGでウルトラマンたちがぬるぬる動き回ったりして、それはそれですごいんだけど、特撮ものとしての動きが消されてる気がして自分はその演出があまり好きになれない。
でも、ダイジェストで過去ウルトラマン達がどんな様子だったか説がされるからそれをさしおいてもカッコよく彼らが見える。


エンディングもパラレルワールドらしいものでしたし、主題歌がV6ってまたいいですね。
MOTHERじゃないですが、大人も子供もお姉さんもって感じの作品でした。


関係ないけど舞台挨拶でいわゆる人に迷惑をかけるタイプのオタクさんがいたのをダンディ4が一蹴してたのが、流石だと思いました。
ダンディとはあぁいうものか。
 

*1:それぞれウルトラマンに変身するハヤタ、モロボシ・ダン、郷秀樹、北斗星司のこと。もしくは彼らを演じた俳優陣のこと