ペニンシュラ型

~私とあなたの不可避な壁~

『血界戦線 & BEYOND』EDに寄せて 二年の半歩分


おっかなびっくり一話を見ていた『血界戦線 & BEYOND』。
監督が変わって少し不安を感じつつ見ていて、思ったよりも一期の時から雰囲気が変わらずできていて、
原作も好きだから安心しつつも、どうしてもテンポ感とか雰囲気の違いを寂しく感じてしまったりしていて。
元々二期発表あった時からちょっとだけ期待と大きく願望はあったんですよね。



だって事前に今回の主題歌の曲が公式ついったとかで出てきたときどうしても思ったでしょう!
これ曲に合わせてアニメ画面つくってくるの絶対めちゃくちゃ難度高いよって!!
でもだからこそ思ったのです。これを松本理恵が料理してきたものを見たいって。
絶対すごいものを出してくるって。


自分は松本理恵という演出家の画面のリズム感や刻み方がめちゃくちゃ好きで、
今でも初めて見た『映画ハートキャッチプリキュア!花の都でファッションショー…ですか!?』のOPが流れている時の感覚が忘れられません。
あぁすごいものを見てしまっている、というのをあんなにしみじみ思ったのは後にも先にもありません。
そこからできる限り彼女の作品は追いかけて、自分も好きな原作を監督することになって。
そしてとても良いものを作ってくれた。
しばらく作品を出すことがなかったようだけど、次が見られれば嬉しいと思っていました。
待った甲斐があったものが出てきてくれました。


曲のリズムにしっかり合わせて画面情報を刻んできて、心地よい。
おそらくこれはプロデュース的な面でしょうけど、EDの中に今回やるであろう原作の話の要素を散りばめて松本監督が統括することで一期から地続きの空気をフォローする意味合いも多少あるんじゃないかとか、
ついでに血界戦線はレオたちの話だけではなくてヘルサレムズ・ロットという街の話だよというのをしれっと示す。*1
で、おそらくお遊びとして同時期の同じく二期目の作品である六つ子の原作(くん)のパロディ入れて負けないよ、みたいな
これが見れて良かったなあと。やっぱり自分はこの人の作るアニメが好きなんですよ。



今回の血界EDに入るまでのカメラの動きでスティーブンの横にしれっと写真があるんですけど
これ劇中は元ネタ通りLOVEなんですけどここでHOPEに変わってるんですよね。
愛から希望へ。
約二年(レストラン回OVAはあるけれど)の間があって松本監督の次への半歩。
しかと見ました。次の一歩もまた信じて待ちます。ありがとうございます。

*1:そしてヘルサレムズ・ロットはホワイトでもある